食品ロス削減に向け
「できる」を見つけ「やれる」に出会う。
ヒント探しの旅のはじまり。

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ITINERARY食べものが届くまで〜発生するロスと削減への取り組み〜

消費者の目に見えないところで起きている「事業系食品ロス」。
知らないことが多くありますが、この「事業系食品ロス」と呼ばれる食品ロスの中でも、消費者が削減を手助けできることもあります。
発生する理由を知り、普段のお買い物の中でわたしたちにできることはないか、探してみましょう。

生産製造・加工卸・流通小売・外食消費者・家庭生産製造・加工卸・流通小売・外食消費者・家庭

食品ロスの発生量の推移

2000年から2012年にかけて順調に減少していた事業系食品ロス。ですが現在は減少量が足踏みをはじめ、2030年の目標達成までにはさらに知恵を絞り、努力をする必要があります。統計上、「事業系」・「家庭系」と分けて集計されていますが、わたしたち「ロスをロスするProject」はお互いの立場を理解し、発生の理由を知り、できることを考えることで全体として削減を続け、目標を達成できると考えています。

「我が国の食品ロスの発生量の推移等」(環境省)を加工して作成我が国の食品ロスの発生量の推移等」(環境省)を加工して作成
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生産で発生するロスとその取り組み

生産発生するロスとその取り組み

生産で発生するロスとその取り組み

野菜や果物、魚の中には、大きさや色、形が良くないという理由で捨てられてしまうものがあります。大量にとれすぎて価格が大きく下がったために捨てられることも。しかしこうした規格外や生産調整などの理由で農家や漁師、畜産農家がやむなく処分したものは、日本の食品ロスの統計には含まれていません。食べものを選ぶ基準が厳しいと言われている日本ですが、見た目なのか?味なのか?今一度選ぶ基準を考える必要がありそうです。

製造・加工で発生するロスとその取り組み

製造・加工発生するロスとその取り組み

製造・加工で発生するロスとその取り組み

製造や加工の過程で発生する食品ロスには、調理ミスや製造中に割れや欠けがあったもの、大きさが他と違うものをはじめ、例えばサンドイッチを作る際の食パンの耳や機械に残った原料の一部も食品ロスになります。パッケージの印字ミスや内容量が違った場合も食品ロスとみなされます。商品のパッケージはリニューアルなどでデザインを新しくした場合、中身に問題がなくても以前のものは売れなくなり、これも食品ロスになることがあります。

卸・流通で発生するロスとその取り組み

卸・流通発生するロスとその取り組み

卸・流通で発生するロスとその取り組み

卸や流通で発生する食品ロスの多くは、消費期限切れや賞味期限切れによるものです。最近ニュースなどで「3分の1ルール」という言葉を耳にする機会が増えてきたと思いますが、これは日本の食品業界独自のルールで卸売店で発生する食品ロスの大きな原因になっていました。この状況を打開するため、製造業・卸売業・小売業3つの立場の異なる企業が意見を交換し合い、ルールの緩和に向けた様々な取り組みがなされています。

3分の1ルールって?

日本の食品業界には独自の取引ルールがあり、製造日から賞味期限までを3等分し、「納品期限」と「販売期限」が設けられています。賞味期限が6ヶ月の商品を例にすると、製造から2ヶ月後が「納品期限」で、この期限を過ぎると食品メーカーや卸・小売店へ出荷ができません。賞味期限が残っていても捨てられることがあり、食品ロスの原因の一つとされていましたが、現在は見直しが進められています。

3分の1ルールって?
小売で発生するロスとその取り組み

小売発生するロスとその取り組み

小売で発生するロスとその取り組み

スーパーなど小売店で発生する食品ロスで一番多いのは「期限切れ」です。販売店側は欠品を防ぐため多めに仕入れを行っていることが多く、期限が切れてしまうと廃棄することになります。クリスマスや節分などのイベント用の大量仕入れも課題の一つでしたが、最近は予約販売が進み、改善され始めています。

外食で発生するロスとその取り組み

外食発生するロスとその取り組み

外食で発生するロスとその取り組み

レストランなどの飲食店から出る食品ロスの7割以上は食べ残しや予約のキャンセルや、注文ミスによるものです。料理には材料単体ではなく様々な材料が混ざっているためリサイクルが難しく、その多くが捨てられることになります。団体での予約キャンセルは避ける、コースで注文するときは料理の内容までよく確認して多いと感じるようであれば事前に調整するなど、消費者側にもできる工夫がたくさんありそうです。